右目の奥にバイ菌が入り込んでしまったようで、目が腫れて結局入院する事にまで進行してしまった。
9月頭に目(まぶた)が腫れた当初は「ものもらい」と診断されるも、数日後にはまぶたの腫れから眼球、白目の部分が水ぶくれの様になり、ゼリー状の白目が目の外に飛び出て目が閉じられない…というオカルト状態になってしまった。流石に恐ろしくなってGoogleで「白目、むくみ、水ぶくれ」等で検索するも、ここまで酷い症状が見つけられなかった。かかりつけの眼科から紹介状を受けて日赤病院へ移った。早速CTスキャン。目の奥に炎症が起きていないかを調べるためだそうだ。一度歯医者で歯茎のCTスキャンやってもらった事有るけど、検査箇所を立体的に見る事ができる。CTスキャンって、回転してX線写真を撮るレントゲンみたいな装置。自分の頭のCTスキャン画像見たかったな〜
検査の結果「眼科蜂窩織炎(がんかほうかしきえん)」という事が分かった。早速この病名でググると同じ症状の写真がドンと出てきた。コレだったのか!「蜂窩織炎」とは身体の深部でバイ菌が増殖してしまって腫れる病気だ。膝から下の部分が罹りやすいそうだ。
入院はひたすら点滴を打つというものだった。患部のバイ菌を排除する目的だ。その時は眼科の入院枠がいっぱいで7Fの病室へ案内された。看護師さん達の話が聞こえてきたらどうやらガン患者メインの病室の様だ。しっかりとカーテンで仕切られてるからお互い顔も見えないけれど、僕は目だけでなんだか申し訳なく思えてしまった。みんな抗がん剤治療してる感じだった。
右目以外は健康だったから、病院食は「常食」という普通に食べて消化ができる患者向けの食事がいつも配膳された。キチンと美味しい食事だった。嫁さんからの差し入れの3種類のふりかけが3食白米の食事に活躍した。たまに付いてくるヤクルト苦手(歯が溶けそうな気がしちゃう)だけど頑張って飲んだ。入院期間5日間でサラダも出れば、フライも出た。毎食600キロカロリー辺りで構成されてて、自分で食べることによってカロリーと量が実感できた気がする。コレは貴重な経験だった。退院した今、明らかに毎食600キロカロリー以上摂取している気がする笑
入院した病院は外からの面会に厳しくて、家族限定、15分だけというルールだった。そのおかげか入院棟は毎日静かだった。
入院生活を送る時に寝巻きとタオル一式をレンタルできるのだが、毎日交換で清潔で良いのだけど病人のレッテル感がすごくて、気分的にも具合がちょっと悪くなるね。しょうがないんだけど。
入院してる間に、この先にある正月のおせち作りのメニュー探しを始めることにした。毎年同じじゃ飽きちゃうからね。正月の伝統的な料理は組み込みつつ、晴れの日に合う新しい料理を探す。いつもは日頃の作業や雑務に追われて、また誘惑なんかに負けてなかなか進まない、そんな毎年だったけど入院して一転集中する事ができた。左目だけで休みながら作業した。利き目が使えないのは不便だった。毎日視力検査と眼圧検査はやってもらった。眼圧が上がるのが危険らしい。目の末梢神経が圧でダメになって視力が落ちてしまうそうだ。それが一番心配だったけど大丈夫だった。
ほぼ毎日飲んでいた酒が絶たれ、少しは痩せるかと思いきや全くだった。むくみが少し取れた程度だった。ずっと激務だった仕事の反動なのか、酒の飲み過ぎ食べ過ぎが続いていた。その影響で身体の抵抗力が落ちていたように思う。そこにきて実家の埃まみれの倉庫片付け、山の家の害獣対策とか続けてやってたから、もしかしてばい菌拾ってしまったのかなと思っている。入院して自分が酒の飲み過ぎに陥っていた事を実感したし、今までコントロールできていると思っていた。酒飲みが続いていると眠りが浅くなり、肝臓を使いすぎてバテてくる。眠らないのに身体は消化する為に活動している。疲れてくる。退院した現在、飲みすぎないようにしている。飲む時、飲まない時を分けることにした。これだけでもだいぶ違う気がする。飲み続けると飲みたくなってしまうのだ。
現在目の調子は良い。まぶたの二重が強調されてる感は少しだけあったり、少し充血したりするけど良くなってる。入院して気づきが数点あった。働けないもどかしさを経験した。普段は休みたい気持ちなのにね。日常生活が止まって、仕事の事を考えることができた。今までひたすらがむしゃらにやっている所があって、飲食店が連なるような立地じゃないだけに、全ての要求に応えるつもりでアレもコレもと手を付けて来たけど、逆にそれが料理提供時間が掛かる原因になっていたし、瞬発力を必要とするやり方になっていた。料理一つ一つのクオリティ、手を加える事が難しくなっていた。そこを反省し、厳選したメニュー、より手を加えた一品を、季節を味わう様な方向へと進めてる。お客さんからの評価も良い。転んでもタダでは起きない気持ちで取り組んでる。しかし健康第一。全ては身体が健康じゃないとできない事なのだ。
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